【アマチュアからプロへ、その変貌の軌跡】
U-19トーナメントで優勝を果たし、2014年度はJAPAN年間チャンピオンに輝くなど、その後も華々しい活躍を見せる野毛駿平選手。
今後、ダーツ界をより盛り上げてくれるであろう野毛選手に、ダーツの魅力や今後の目標について話を訊いた。
■コミュニケーションツールとしてのダーツ
「ダーツを通じて人とコミュニケーションを取れるようになった」という野毛選手。その頃のエピソードについて話してくれた。
「以前はちょっとつんつんしていたところがあり、練習の時もずっと一人で投げていたんです。でも、まわりの方から教えてもらったり、かわいがっていただいたりするうちに自然と打ち解けることができました。
また、ダーツを通じて、人生の先輩とも呼べる方々に出会うことができました。ダーツがなければ、こんなに素敵な方々とは出会えなかったと思います。海外に行った時も、ダーツを通じて多くの人と交流できます。
あと、いつも応援してくれて、勝った時は自分のことのように喜んでくださるファンの方々のお陰で、自分一人で戦っているんじゃないと思えるようになりました。そういう意味では本当にダーツに感謝しています」
■思い通りにいかない、そこに面白さを感じた
野毛選手がダーツと出会ったのは、10年程前。高校受験を終えて、父親と遊びに行ったカラオケのダーツマシンでプレイしたのがきっかけだ。
「家に帰ってすぐネットでマイダーツを揃えました。自分でも驚くほど、ダーツにはまってしまったんです。それまでは部活も勉強もそんなに努力しなくても、そこそこにできていたんです。他のスポーツも同じでした。
でも、ダーツは全然違う。思い通りにいかない、そこが面白いと感じたんです」
それからさらにダーツにのめり込んだという野毛プロ。そんな彼を支えたのは、多くの先輩プレイヤーたちである。
「近くの店にハードダーツの元日本代表の方がいたんです。彼に『勝ち方を教えてやる』と言われて店に通っていましたね。今考えるとその経験はとても役に立っていると思います。今でもJAPANプロの赤松大輔選手をはじめ、たくさんの方に支えてもらっていると感じてます」
■U−19優勝からプロの世界へ
野毛選手がU-19に挑戦したのは、19歳の時。見事優勝し、その後JAPANというプロの世界へ入ることとなった。
「一年を通しての戦いになるJAPANツアーでは、気持ちの切り替えが大事です。ツアーに参戦した当初は、技術はあってもそれをうまく発揮することができませんでした。
JAPAN16に入らなくてはいけない、という壁を自分の中につくってしまい、それをなかなか超えることができず悩んだ時期もありました。そんなときは、自分のなかのモチベーションをあげるためにもJAPANの試合に出続けるようにしていました」
そんな野毛選手がはじめてJAPANで優勝したのが、2015年のSTAGE 1。一度優勝してからは『もっと冷静にやればいいのだ』と心に余裕を持つことができたそうだ。
「STAGE 1の入替え戦の時、いつもお店で練習させてもらっている、赤松大輔選手に『今日負けたら一生勝てないぞ』って言われたんです。当時は、それはまずいと思い必死に戦ったことを覚えています。
優勝後は、次の大会でどうやってJAPAN16に残るか必死で考えましたね。負け癖を付けたくなかったんです。同じ年のSTAGE 5でも優勝できてよかった。これでぽっと出と言われずに済んだと安心しましたね(笑)
■JAPAN年間1位しか見ていない
野毛選手に、今年度の目標についてうかがった。
「JAPANの年間1位しか見ていないですね。『勝つ』という結果が大事なんです。そのためには、焦らず自分のメンタルをいかに落ち着かせるかが鍵だと考えています。」
以前は、U-19のチャンピオンとして取り上げられることが多かったという野毛選手だが、最近は、JAPANの一プロして認識され、注目を集めている。
今年で26歳になる野毛選手は、これから一体どんなふうにダーツ界を盛り上げてくれるのか楽しみだ。
>DARTSLIVE OFFICIAL PLAYER
公式サイト